コンピュータ性能の持続的成長を可能とする新しい基本方式の開発を行った.本研究はCPUが自動的にプログラムを効率良く実行する方式を改良するもので,メニーコアやSIMDといった,プログラムによる指示を効率化の前提とする方式と相乗あるいは補完する.研究初年度では上書きがないことを特徴とする独自命令セットを提案し,2年目はこの特徴が従来CPUの弱点を解消することを明らかにした.3年目はコンパイラを開発し,最終年度ではHWおよびSW性能向上技術により新方式の強化を行った.これらの成果より,新方式の実行効率は従来の数倍が見込まれ,本研究はシステム設計や人工知能対応への拡張など,次の段階に移行している.
|