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2013 年度 実施状況報告書

レビュー結果を利用したアシュアランスケースの効率的な構築保 守手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25730044
研究種目

若手研究(B)

研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

高井 利憲  奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教 (10425738)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードシステムアシュアランス / アシュアランスケース / 信用の程度 / 議論モデル / ソフトウェアレビュー / 設計根拠
研究概要

現在、産業界などで利用が進んでいる構造的議論の記述法であるGSN(goal structuring notation)に対して、議論学における知見を応用することにより、一般の意味での議論における反論や、採用されなかった対案の却下理由を含む形での議論の記述方法を提案し、現在国際会議に投稿中である。構造的議論は、意思決定や合意形成という役割を持つアシュアランスケースと呼ばれる文書を記述する際に用いられるものであり、反論や複数の対案による比較検討の記述は、意思決定の正当性の記述や、関係者間の納得の上での合意形成に大きく貢献するものである。また、提案した記述法に基づく、議論の信用の程度(degree of confidence)を評価するための方法論も定義している。これにより、例えば、決定的な判断材料の存在しない複数の対案について、それぞれ論証されていた場合、それらの論証の信用の程度を評価することにより、意思決定の正当性を説明可能にすることができる。また、並行して、ソフトウェア開発におけるレビュー記録からアシュアランスケースに必要な情報を自動抽出する手法を提案した。これは、国内研究会のポスターとして発表した。現在、提案した手法に基づき、オープンソースソフトウェアの課題管理システムによって公開されているバグ管理票のセットを一つ選び、そこから情報を抽出してアシュアランスケースを構築する実験を実施中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

計画では、(1) 反論や、採用されなかった対案の却下理由を含む形での議論の記述方法の提案、(2) バグ管理票からアシュアランスケースの構築に必要な情報の抽出方法の提案、(3) オープンソースソフトウェアを対象とした記述実験、(4) 実験に基づいたツールの作成と公開を計画していたが、現在までに、(1)、(2)は改良の余地があるものの、初版を提案し、(3) を実施中である。

今後の研究の推進方策

まず、現在実施中の実験を完了し、そこで得られたデータをまとめて、考察する。その結果に基づき、議論の記述方法、および、バグ管理票からのアシュアランスケースの構築に必要な抽出方法の改良を行い、それらに基づいたツールを作成する。さらに、実際の企業で用いられているようなバグ管理票などのソフトウェアレビューの記録を用いた評価実験を実施する。

次年度の研究費の使用計画

国際会議参加を計画していたが、本年度は断念したため。
国際会議参加時に使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Constructing Assurance Case using Information From an Issue Tracking System2013

    • 著者名/発表者名
      Khana Chindamaikul, Takai Toshinori, Hajimu Iida
    • 学会等名
      ソフトウェアエンジニアリングシンポジウム2013(SES2013)
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130910-20130910
  • [学会発表] アシュアランスケース入門と最近の動向2013

    • 著者名/発表者名
      アシュアランスケース入門と最近の動向
    • 学会等名
      ソフトウェアエンジニアリングシンポジウム2013(SES2013)
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130910-20130910
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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