この研究は、次世代スーパーコンピュータなどの大規模並列計算機システムの中で、数万台のコンピュータが非常に短い時間(1マイクロ秒以下)で相互に通信するためのネットワーク設計法を明らかにした。将来出現する超低遅延ネットワーク機器を想定し、従来のネットワーク設計法では無視されていたケーブル内の信号伝搬時間をきちんと考慮したうえで、最適な配線と通信経路を決める方法を開発した。これにより、研究開始前に最先端だったネットワーク設計法に比べて、ケーブルの長さを65%も短くしながら通信遅延がわずか6%しか増加しないという、省資源性と低遅延性を高いレベルで両立する次世代のネットワーク設計が可能になった。
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