最終年度は,まずオーロラのビジュアルシミュレーション方法を開発し,論文誌に採択された. また,この論文誌の特選論文として選定された. 次にプロミネンスのビジュアルシミュレーション方法の開発に取り組んだ.プロミネンスでは磁場の取り扱い以外に温度も重要な要素であり,この取り扱いについて格子法と粒子法を併用したハイブリットな方法を実験した.この手法が有効な場面を検討した結果,プロミネンス以外に外部との熱伝導が顕著に表れる自然現象として雨氷に着目し実験と結果をまとめるに至った. この成果を国際会議で発表し,Best Paper Awardを受賞した.現在論文誌に投稿中である. 磁力線を用いたシミュレーションについては,実装と実験途中であり,外部発表には至っていない. 研究期間全体を通して,電磁流体の現象の一つであるオーロラについて,磁力線を考慮したビジュアルシミュレーションを考案できた.太陽のプロミネンスについては基盤となる温度のシミュレーションで別の事例でも適用可能な新規の手法を考案した.温度の計算とオーロラで使用した磁力線のシミュレーションを組み合わせてプロミネンスのビジュアルシミュレーションを提案することもできると考える.
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