研究課題/領域番号 |
25730107
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
松本 光春 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (70434305)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 知覚情報処理 / 画像処理 / 音響処理 / マルチメディアシステム |
研究概要 |
本研究は,超高齢社会における人と人とのコミュニケーションの支援を目標とし,照明変動にも頑健なエッジ保存平滑化技術の開発やしわ,しみを取り除くべき対象人物の検出システム,音声認識システムを利用したパラメータ設定技術等の要素技術の開発やそれらを統合したテレビ電話システムなどのマルチメディア通信システムの開発を目指している. 初年度である平成25年度は,リアルタイム処理に向けた研究の準備段階として,Microsoft Kinectを利用した画像・音響システムのための開発環境の整備やプログラム開発を行うとともに,特に画像処理系について,動画内に撮像された人物のしわ,しみ除去のための技術要素の開発に取り組んだ.前年度までの研究では,照明変動を含む画像に対する効率的なしわやシミの除去システムとして,エッジ保存平滑化技術と自己商フィルタの特性を考慮した非線形フィルタの開発を行ってきた.このフィルタは従来開発されてきた手法に比べ,1枚の画像のみを用いた処理が可能であるという利点があるが,その評価についてはモノクロ画像に対する有効性のみが検証されており,開発したフィルタのカラー画像への適用可能性についてはいまだ調査がなされていなかった. 平成25年度はこの問題を解決するため,上記の非線形フィルタのカラー画像への適用可能性について検討した.結果として照明変動のあるカラー画像にも対応可能なエッジ保存平滑化フィルタの開発に成功し,1枚の画像のみを用いたしわ,しみ除去システムの実現可能性を確認した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究でも主要な位置づけである非線形フィルタ技術に関する進展があり,また,次年度の研究準備としてリアルタイム人物検出システムなどの実装を進めているなど,おおむね順調に進んでいると考えられる.
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今後の研究の推進方策 |
開発したフィルタの適用可能範囲などを詰めながら,引き続き,システムの実装を進める.
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次年度の研究費の使用計画 |
購入を予定していたいくつかの備品について,既取得備品での代用が可能であったことや旅費や会議費等が予定した額よりも少なかったことが挙げられる. 消耗品購入費用や、成果発表、研究調査費として利用する予定である.
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