本研究は,超高齢社会における人と人とのコミュニケーションの支援を目標とし,照明変動にも頑健なエッジ保存平滑化技術の開発やしわ,しみを取り除くべき対象人物の検出システム,音声認識システムを利用したパラメータ設定技術等の要素技術の開発やそれらを統合したテレビ電話システムなどのマルチメディア通信システムの開発を目指している. 最終年度である平成27年度は,研究の総まとめとして前年度までの成果に関する成果の発表を行いながら,画像処理システム,音響系システムそれぞれについて研究を進展させた. 画像処理システムについては,エッジ保存平滑化の処理速度向上のための関数形に関する工夫について検討するとともに,雑音分布に関する仮定を利用した新たなパラメータ設定法について取り組んだ.音響系システムにおいては環境内の雑音変動に頑健な音声認識システムの実現のため,音声認識システムを評価システムとして陽に利用したフィルタリングのパラメータ調整方法について検討した結果について,実環境下での雑音処理システムへの適用に取り組み,雑音変化により頑健なシステム構築の可能性が示唆された.
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