本研究では,仮説発見問題について,逆包摂法と呼ばれる解法に着目し,実用的規模の問題を効率的に解くための技術を確立する.逆包摂法は,解探索の完全性を保証する手法であり,従来法が発見困難な仮説を導き得る仮説推論法として注目されている.他方,逆包摂法のスケーラビリティはまだ低く改善の余地がある.そこで本研究では,逆包摂法においてボトルネックとなる各種手続きの効率化をはかる.さらに細胞内の分子ネットワークのモデル記述言語であるSGBN を述語論理形式に翻訳する手法を開発する.これらの手法を通して,SBGNに基づく分子ネットワークモデルに仮説推論を適用し,モデルに欠落している新知識を導出する.
|