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2013 年度 実施状況報告書

高速演算を可能にしたType-2ファジィ推論モデルの提案

研究課題

研究課題/領域番号 25730151
研究種目

若手研究(B)

研究機関関西学院大学

研究代表者

関 宏理  関西学院大学, 理工学部, 契約助手 (10583693)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードソフトコンピューティング / ファジィシステム / Type-2ファジィシステム / 等価性
研究概要

ファジィ推論モデルにおいて、入力数が増加すれば規則数も指数的に増加するという問題が存在する。これを解決するために、1入力1出力のルール群で構成することにより規則数を大幅に削減を可能としたSIC推論モデルが提案されている。しかしながら、本推論モデルは規則数を大幅に削減していることから、一般的には得られる結果は単調になりやすいことが指摘されている。
本研究では、SIC推論モデルの規則に重みを付与したファジィシングルトン型SIC推論モデルを提案した。また、従来モデルと比較することにより、本モデルの方が精度の良い結果をえることができることを示した。
Type-2ファジィ推論モデルは従来のファジィ推論モデルよりも表現が拡張されているが、基礎的性質である等価性と単調性を示すことは従来のモデルよりもはるかに難しい。そこで本研究では、上述したSIC推論モデルの規則をType-2ファジィ集合へ拡張することにより、規則数が削減されたType-2 SICファジィ推論モデルを提案した。また、本モデルの性質の一つとして等価性を示すことにより、ファジィルールの後件部ファジィ集合の面積と重心のみで計算することができることを証明した。この結果から、最急降下法などの学習方法も従来通り適用できることも示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究課題の最初の段階である高速型Type-2ファジィ推論モデルの提案を行った。また、本推論モデルの性質の一つである等価性は本研究課題を遂行する上で重要な性質であるが、これについても示すことがきた。本推論モデルは等価性を用いることにより高速演算が可能であることや、来年度の研究計画である単調性の証明にも使用できることから、研究課題の達成度は順調であると言える。

今後の研究の推進方策

今年度明らかにした性質である等価性はファジィ推論モデルの性質を解明するにおいて非常に有用であることが知られている。来年度はこの等価性を用いることにより、単調性の証明を行う。また、等価性の証明は高速演算を可能にすることと、従来手法の学習手法を用いることが可能であることの証明にも繋がる。したがって、等価性を用いることにより、提案モデルの学習法の提案と実システムへ応用することによりその精度の検証を行う。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度に計画していた研究発表にかかる旅費の支出が当初の予定よりも少額で済んだため未使用額が生じた。
平成26年度の発表旅費とあわせてCJS2014での発表旅費および参加費に充てる。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2014 その他

すべて 学会発表 (8件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Fuzzy singleton-type SIC fuzzy inference model

    • 著者名/発表者名
      Hirosato SEKI and Masaharu MIZUMOTO
    • 学会等名
      2013 IEEE International Conference on Fuzzy Systems
    • 発表場所
      Hyderabad, India
  • [学会発表] Nonlinear identification using single input connected fuzzy inference model

    • 著者名/発表者名
      Hirosato SEKI
    • 学会等名
      The 17th International Conference in Knowledge Based and Intelligent Information and Engineering Systems (KES-2013)
    • 発表場所
      Kitakyusyu, Japan
  • [学会発表] Type-2 SIC fuzzy inference models

    • 著者名/発表者名
      Hirosato SEKI
    • 学会等名
      2013 IEEE International Conference on Systems, Man and Cybernetics
    • 発表場所
      Manchester, UK
  • [学会発表] 種々のType-2ファジィ推論モデル

    • 著者名/発表者名
      関宏理
    • 学会等名
      第3回コンピューテーショナル・インテリジェンス研究会
    • 発表場所
      大阪大学(大阪府吹田市)
  • [学会発表] 制約条件付きファジィ推論法による医療診断

    • 著者名/発表者名
      長田健志, 石井博昭, 関宏理
    • 学会等名
      第29回ファジィシステムシンポジウム
    • 発表場所
      大阪国際大学(大阪府枚方市)
  • [学会発表] 代数積-加算-重心モデルの改良に関する一考察

    • 著者名/発表者名
      関宏理, 水本雅晴
    • 学会等名
      第29回ファジィシステムシンポジウム
    • 発表場所
      大阪国際大学(大阪府枚方市)
  • [学会発表] 代数積-加算-重心ファジィモデルの性質に関する一考察

    • 著者名/発表者名
      関宏理
    • 学会等名
      計測自動制御学会 システム・情報部門 学術講演会2013
    • 発表場所
      ピアザ淡海(滋賀県大津市)
  • [学会発表] Type-2ファジィシステム

    • 著者名/発表者名
      関宏理
    • 学会等名
      パーティクルフィルタ研究会
    • 発表場所
      関西学院大学(兵庫県三田市)
  • [図書] ものづくりに役立つ経営工学の辞典2014

    • 著者名/発表者名
      日本経営工学会編 関宏理、他128名
    • 総ページ数
      383(pp.328-331を担当)
    • 出版者
      朝倉書店

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公開日: 2015-05-28  

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