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2015 年度 実績報告書

分散重み付き皮膚変形モデルを応用した関節・筋モーメントアームの非線形モデル

研究課題

研究課題/領域番号 25730156
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

村井 昭彦  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 人間情報研究部門, 研究員 (90637274)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードボリューメトリック皮膚・筋骨格モデル / 体性感覚情報推定の精度向上
研究実績の概要

本研究は,医療やリハビリ,スポーツ科学に展開されるヒトの筋活動等の体性感覚情報推定技術のため,デジタルヒューマンモデルを構築し計算アルゴリズムを開発した.ヒトの解剖学的形状を持つ皮膚・筋骨格モデルを構築し,形状変化をCGのキャラクタ変形の手法を応用することで低計算コストに実現した.筋モーメントアーム長の推定精度向上(最大誤差45→14%)を実現し,体性感覚情報推定の精度向上に資する.
平成27年度は下記を実施した.
低計算コストでの皮膚およびボリューム筋モデルの変形:コンピュータグラフィクスの分野で用いられるSkeletalSubspaceDeformationを用い,ボリューム筋モデルの変形を行った.重み付けにはAsRigidAsPossible法を用い,また骨格表面形状を活用したサブボーンを用いた.これにより,体幹のように皮膚とボーンが大きく離れている部位においても,皮膚や筋と骨格の間の干渉の問題を解決した.
ボリューム筋モデルの変形に基づくワイヤ筋走行の推定とそれに基づく筋モーメントアームの推定:ボリューム筋の内部に筋の走行を表現するワイヤ筋モデルを配置した.ワイヤ筋モデルは特徴点とそれをつなぐワイヤから構成され,各特徴点はボリューム筋を構成する各頂点の線形重み付き和で表現した.また関節中心とワイヤ筋の距離を計算することにより,運動解析において関節トルクを筋張力に分配する際に重要である筋モーメントアームの推定を行った.
筋モーメントアームの生理学的妥当性の検証:推定された筋モーメントアームを文献値と比較することにより生理学的妥当性の検証を行った.外側広筋において,従来のワイヤ筋モデルでは文献値と比較して最大44.8%の誤差があったのに対して,ボリューム筋モデル+骨格表面形状サブボーンを用いたSSDでは最大14.1%まで誤差を低減した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2016 2015 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Anatomographic Volumetric Skin-Musculoskeletal Model and Its Kinematic Deformation With Surface-Based SSD2016

    • 著者名/発表者名
      Murai, A., Endo, Y., and Tada, M.
    • 雑誌名

      IEEE Robotics and Automation Letters

      巻: 1 ページ: 1103-1109

    • DOI

      10.1109/LRA.2016.2524069

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Muscular Effort for the Characterization of Human Postural Behaviors2016

    • 著者名/発表者名
      Demircan, E., Murai, A., Khatib, O., and Nakamura, Y.
    • 雑誌名

      Experimental Robotics

      巻: 109 ページ: 685-696

    • DOI

      10.1007/978-3-319-23778-7_45

    • 査読あり
  • [学会発表] Anatomographic Volumetric Skin-Musculoskeletal Model and Its Kinematic Deformation With Surface-Based SSD2016

    • 著者名/発表者名
      Murai, A., Endo, Y., and Tada, M.
    • 学会等名
      IEEE International Conference on Robotics and Automation 2016
    • 発表場所
      Stockholm(Sweden)
    • 年月日
      2016-05-16 – 2016-05-19
    • 国際学会
  • [学会発表] アナトモグラフィックなボリューメトリック皮膚筋骨格モデルの構築2015

    • 著者名/発表者名
      村井昭彦,遠藤維,多田充徳
    • 学会等名
      第33回日本ロボット学会学術 講演会
    • 発表場所
      東京電機大学東京千住キャンパス(東京都足立区)
    • 年月日
      2015-09-03 – 2015-09-05
  • [備考] DhaibaWorks

    • URL

      http://www.dhaibaworks.com/

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公開日: 2017-01-06  

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