研究課題/領域番号 |
25730160
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
池岡 宏 東京理科大学, 工学部, 助教 (20579966)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 距離推定 / 奥行き推定 / コンピュータビジョン / 車載 / アオリ撮像 |
研究概要 |
本研究は、アオリ撮像を用いることで単眼・実時間・広範囲を要件とした、車載向け距離推定システムを開発することを目的としている。 計画に記した3方式について、新たな光学系の工夫や新たなぼけモデルを設計することで、推定精度の向上および推定範囲の拡大をはかり、方式によっては50m程度まで距離推定が可能であることが明らかになった。これらの成果の一部はすでに、レターや学会等で発表している。さらに当初、開発予定となっていた3方式に加え、アオリ撮像を使って一枚の画像のみで距離推定を可能とする、まったく新たな方式を開発し、これを国際会議にて発表した。加えて、これまで利用していた大型の実験装置から、より車載向けに適した実験システム(主にハードウェア)を構築進めたことで、より実環境に対応した実験を進める準備が整いつつある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
次の二つを平成25年度の目的としていた。 1)アオリ光学系・撮像系の設計と距離推定性能の調査 2)実時間距離推定システムの構築 1)について、光学系の設計および撮像装置の設計はほぼ完了しているが、性能調査についてさらなる追加調査が必要である。2)については、一部を除きハードウェアは整いつつあるものの、ソフトウェアの製作がやや遅れている。主な理由は、あらたな工夫やアルゴリズムの考案に時間を要し、さらにその導入の可否の判断に時間をとられたためである。ただし、予定外の成果も得られており、研究全体の進捗としては比較的順調であると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
まずは現在やや遅れている「アオリ撮像による距離推定の限界調査」をさらに進め、「実環境における実験用距離推定システムの構築」を早期に終わらせる。さらに、上記のシステムを用いた有用性および実用性の検討およびアプリケーションの開発といった、本年度の当初の実施項目も平行して進める。以上により、本研究の最終目的である、アオリ撮像を用いた距離推定の実用性を示す予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
実験装置の新規開発にやや遅れがでており、計測器や光学系にかかる予定の物品費が未使用となった。 実験装置の完成にあたり、未使用分を使用する予定である。
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