初年度は主に,アオリ光学系を用いた距離推定方式の基本的な技術構築に注力し,実験を重ね解決すべき問題の洗い出しや基本的な性能について調査した.翌年は,列挙された問題の解決を図ったが,ここでやや大きく時間を消費したものの,この過程で非常に整然とした理論構築が行われた.これにより,他の方式には存在しない画像上の行ごとに異なる距離推定範囲と距離推定解像度を割り当てることができる方式へと大きく進展した.また,本方式をFPGAへ実装することで,ハードウェア化による実用化に向けた検証も実施できた.これらの研究成果は,画像処理のトップカンファレスであるICIPをはじめ,多数の国内外の会議でその成果を報告した.
|