研究課題
近年,生命現象のシステム論的理解の深化,予測生理学あるいは予測医学への応用を目的としたシステムバイオロジーやシステムフィジオロジー的アプローチの進展に伴い,多階層・多スケールな生理現象のモデリング,ならびにシミュレーションを実行するための基盤技術の重要性が増加している.このような基盤技術には,ウェット・ドライをまたぐグループ間共同開発,モデル・データの共有・再利用の促進,シミュレーション技術が含まれる.これに貢献すべく,これまで我々は生理現象一般の多階層モデリングを支援するためのモデル構築プラットフォームPhysioDesignerやシミュレータFlintを開発してきた.PhysioDesignerで開発されたモデルは,生理現象に見られる階層構造の記述を得意とする記述言語PHMLにより記述される.これらの既存技術を踏まえて,本研究では2年間の研究期間に,モデルとデータのシェア,モデル構築,シミュレーション実行,ならびにシミュレーション結果の保存と共有,そしてその後の議論といった,一連の研究サイクルを総合的にサポートするためのインフォストラクチャを構築し,http://physiome.jpにおいて公開した.データベースにデータシェアの付随機能を加え,さらにモデリングプラットフォーム,シミュレーションプラットフォームとの連携機能を実装した.また,神経系モデリングをサポートするため他のモデル記述フォーマットで記述されたモデルを既存モデルに統合する機能をPhysioDesignerに追加した.
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 2件) 備考 (4件)
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http://physiome.jp
http://physiodesigner.org
http://flintk3.org
https://phdb.unit.oist.jp/modeldb/