平成25年度は、(1)労働集約型サービスの類型化と類型判別基準の作成と(2)サービス類型-プロセス観測・モデル化技術関連マップの作成を行った。平成26年度は、平成25年度に開発した手法の適用と有効性の検証を行うと共に、長期に渡って手法の改善を実現可能とする環境の構築を行った。詳細は下記の通りである。 (3)開発手法を実装したWebシステムの試作:開発したプロセス観測・モデル化技術のマッチング手法を実装したWebサイトを開発した(http://service-design.db.aist.go.jp)。本サイトの利用者は、各種サービス現場の特徴の分類方法や、特徴に合わせた観測・分析技術、並びにその適用事例等の情報を得ることができる。本サイトを通じた具体的な技術の引き合いを得ることもできた。本サイトの継続的な運用・更新を行うことで、労働集約型サービスの改善に用いることのできる技術の普及、並びにマッチング手法自体の改善を進めることができると考える。 (4)実際のサービス事例への適用・検証:研究協力者の協力を得て、開発したマッチング手法を、高齢者を対象とした健康支援サービスに適用した。現場の作業内容のヒアリング、観察結果から、チーム内の関係・やりとりが重要となる関係指向のプロセスであることを明らかにし、現場のコミュニケーションを強化する技術として、提案した技術マップから申し送り支援システムが選択された。現場の評価も受け、試用が進められている。また、別の介護施設では、業務プロセスのモデル化を職員自らが行う取り組みを行い、その有効性の確認を行った。さらに、開発手法を用いた各種業態の業務プロセスの特徴と有効な技術の確認を、サービス事業者の従業員アンケートを通じて行った。 以上の内容を、投稿論文、各種会議等で発表した。
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