研究課題
本研究の当初の目的は、地域の訪日観光をサポートするツールとして、口コミ情報を基にしたパンフレットを作成、その評価を行い、地域の観光情報のコンテンツと口コミの有効な発信方法を検討することであった。しかしながら平成26年度、平成28年度後半~29年度前半と2回の育児休暇を取得し、研究と育児の両立により計画を変更した。最終成果物がサポートツールの作成と評価といった当初の計画とは違うものの、訪日観光促進のための外国人、日本人、観光促進側、といった3者の視点を分析してその結果を明らかにする、という目的においては達成された。また、当初の目的通り情報発信方法についても検討を行った。最終年度においては、その目的を達成した成果を国内学会で発表、論文誌へ投稿・採録された。具体的には、TripAdvisorへ投稿された札幌市の観光資源、宿泊施設の口コミの分析結果を観光情報学会全国大会において発表した。英語と日本語の投稿されたレビューの件数や年別、月別の動向、宿泊者数との比較、テキスト情報に関して対応分析や共起分析を行い、日本語と英語の特徴の比較からそれぞれの言語での口コミの特徴を明らかにした。注目する観光資源に違いが表れたことが明らかとなった。また、札幌市の公式観光ウェブサイト の情報とそれらを比較した。外国人観光客、日本人観光客の観光資源に対する視点や興味の違い、また、観光推進側である自治体等の公式観光サイトでの情報の違いを明らかにし、3者の視点を盛り込んだPR方法の提案を行った。この成果はJournal of Global Tourism Researchへ投稿し採録された。また、日本人旅行者を対象に旅行に対してのサポートツールの必要性や情報発信方法についてアンケートを行い、効果的な情報発信方法の検討を行った。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)
Journal of Global Tourism Research
巻: Vol. 3, No. 2 ページ: 107-114