研究課題/領域番号 |
25730203
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
松澤 芳昭 静岡大学, 情報学研究科, 講師 (40517017)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | Computational Thinking / プログラミング教育 / ビジュアルプログラミング / 抽象化技法 / メトリクス |
研究実績の概要 |
「目標1.情報システム学に基づく要求駆動型カリキュラムの開発」について,情報システム学に基づく要求駆動型カリキュラムの中級編プロトタイプを開発,現場での実験を実施した.「目標2.抽象化を促進するビジュアルプログラミングツールの開発」について, OpenBlocksを利用して開発しているブロック方式のビジュアルプログラミング言語の開発を進めた.特にメソッド機構,オブジェクト指向機構についてのブロック表現の設計と実装を行い,現場での使用実験を行った.これらの成果について,ビジュアルプログラミング言語の効果について国際会議で発表を行った.メソッド機構,オブジェクト指向機構の効果については国内学会で発表を行った.「目標3.プロセス測定とデータ検証による教育効果検証」について,昨年度に引き続き,コンパイルエラー修正時間の減少速度の指標化と,学習者自身が進捗状況を確認できる視覚化ツールの開発,実証実験を行い,国内学会での発表を行った.さらに,本研究の対象を協調的プログラミング学習作業に拡張する試みを行った.具体的には,プログラミング入門教育で行われるグループプロジェクト場面における,プロセス測定とデータ検証のフレームワーク開発の試みを行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
学習を支援する教材とツールの開発を順調に進めることができ,成果として,国内会議3編,国際会議1編の発表を行うことができた.発表はいずれも論文賞を受賞するなど,高評価を得ることができた.これらの成果に基づく国際会議論文を現在3編投稿中であり,翌年度以降に複数の雑誌論文の出版が期待できる.内容的には教材開発からツール開発へと若干予定を変更しているが,成果は当初予定を上回るものと考えている.
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度は,これまで開発したツールの実証実験を中心に研究を進める予定である.ビジュアルプログラミング言語のメソッド・オブジェクト指向表現,コンパイルエラーデータの分析方法,および協調プログラミングのデータ分析フレームワーク,について実証実験の結果に基づき,論文化することが目標である.これと並行して,これまでに開発した教材,ツールについて成果をまとめて第三者が利用できるような形態とし,Webページとして整備する.最終年度の成果として,情報システム学に基づくプログラミング教育の概念モデルの作成や,次の課題へつながる新しいメトリクスの開発も可能なかぎり行っていく予定である.
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