研究課題/領域番号 |
25730209
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
関 亜紀子 日本大学, 生産工学部, 助教 (60386670)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | シラバス / 大学 / 教材共有 |
研究実績の概要 |
本年度は、研究目的に挙げていた3つの課題のうちの一つである自らの学習知識とたの学習者の知識の関連付け手法の検討と、前年度に取り組んだもう一つの課題の続きとして電子教材の共有を支援するための学習メタデータの検討を行った。ここでは、自己学習の支援に着目し、シラバスに記載されている情報を用いて、学習者と類似するレベルの学習者を探索する方法の検討と、学習者の知識レベルに基づく資料の分類手法の検討を行った。 学習者と類似するレベルの学習者を探索する方法の検討では、インターネット上に公開されている多様な資料の中から、学習者の自己学習に役立つ資料を効率的に発見することの支援を目的においた。ここでは、専門分野が類似する他の大学やその学生らが公開する資料の中に、役立つ資料が多く存在するという仮説をおいた。そして、シラバスとして公開されている情報をもとに、科目間の類似関係を分析した。学習者のレベルの判定は、成績情報の活用も考えられたが、プライバシー保護の観点から今回は使用せず、各大学が公開しているカリキュラムの情報をもとに、科目の内容や必修・選択などの区分から各学科の専門性を判断した。そして、各学生が修学した科目名の情報と各科目の類似度から、類似した前提知識を持つ学習者を探索する基礎的な検討を行った。 学習者の知識レベルに基づく資料の分類手法の検討では、専門度の異なる教材の中から、各学習者の目的や知識レベルに応じた教材を推薦するための資料の分類手法を検討した。この検討では、学習者の知識レベルとして、その時点で学習している科目のシラバスの内容を基準として検討をした。また、教材の専門度は、テキストに含まれる専門用語の重要度の違い、各用語の頻出状況から判別する方法検討し、プログラミング関連のテーマを対象に資料の分類を試行した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究目的に挙げている2つの課題については、おおむね順調に進展している。 しかし、残りの一つである「複数ドキュメント間での学習情報の同期手法」については、幾通りか検討を進めているが有効な実現手法の実現には至っていない。 また、目的の教材の検索や推薦に有効となる学習メタデータの検討と、断片的なデータの取得・生成の検討は進んでいるが、それらの自動的な収集管理手法の実現や授業中に試用するためのシステムならびにインタフェース設計までは至っておらず、当初、平成27年度の内容として計画していた1年通しての講義時間内のユーザビリティ評価を実施することができない。従って、計画よりも遅れていると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度は、平成25年度に検討した電子教材や資料の閲覧などの学習履歴と、平成26年度の2年間で検討した類似科目ならびに関連資料の推薦のためのデータなどの断片的な成果を統合するための、各データの整理・拡張を検討する。 これまでの検討の中で、電子教科書として新たなコンテンツフォーマットを定義するのではなく、標準化されているEPUB形式をベースとした教材の管理手法が実用化の上で妥当と判断している。そこで、EPUB形式のファイルやその他の電子教材を対象に、教材としての電子資料と学生が生成するノート等とのテキストデータの連携、または、連動を実現するシステム設計について検討を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度は、学習メタデータの生成のためのデータ分析を主に取り組み、フリーのソフトウェアを活用することができたため、当初の計画より少ない使用額となった。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度は、複数の機器を用いた予備実験に向けて機器および実験用データの購入に費用を充てることを計画している。また、研究成果の発表のための費用としての使用を計画している。
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