研究概要 |
アンサンブル探索系の構成を行い、詰将棋及び詰碁ソルバーの高性能化を目指した。これらソルバーは証明数・反証数の概念を用いて探索を行う。各ソルバーの多様化は証明数・反証数に小さな疑似乱数を足すことにより達成された。多様化された8個のソルバーからなるアンサンブル系を構成することにより、平均して20%程度の探索効率の向上が確認された。この成果は論文誌1にて発表した。 また、アルファ―ベータ探索のクラスター並列化と詰将棋ソルバーを分散並列環境で組み合わせたコンピュータ将棋マシンの構成を行い、2013年のコンピュータ将棋選手権で優勝した(解説記事2参照)。 1. Kunihito Hoki, Tomoyuki Kaneko, Akihiro Kishimoto, and Takeshi Ito: Parallel Dovetailing and Its Application to Depth-First Proof Number Search, International Computer Games Association, ICGA Journal, 36, (1), pp. 22-36, 2013. 2. 保木邦仁:第23回世界コンピュータ将棋選手権自戦記―Bonanza選手権バージョンの紹介―, ミニ特集「現役プロ棋士に勝ち越したコンピュータ将棋~第2回電王戦」, 情報処理, 54(9), pp. 928-932, 2013.
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