放射線による致死的人体リスクの8割が癌である。チェルノブイリ原発崩壊では甲状腺癌が高発した。福島第一原発事故でも甲状腺障害が最も危惧される。I-131をヒト甲状腺移植SCIDマウスに投与することにより、内部被曝によるヒト甲状腺への直接影響を明らかにすることを目的とした。 ヒト甲状腺移植SCIDマウスにI-131(0.5~0.0625MBq)を腹腔内投与し、投与後1、2週間の移植甲状腺より、RNAを抽出し遺伝子発現解析を行った。4倍以上の変化は時間と共に増加傾向にあった。I-131投与後2週間の0.25MBq以上作用を受けた組織においてCOL8A1、HSD17B6が共通する遺伝子であった。
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