本研究は、持続可能な産業活動の実現に向けたサプライチェーンを通した戦略的な化学物質リスク管理手法の構築を目的とする。具体的には、日本において化学物質の大きな排出源であるにもかかわらず、化学物質リスク管理体制が不十分である中小企業を対象とし、工業塗装をケーススタディの対象として選定した。揮発性有機化合物(VOC)の排出源として対策が求められている工業塗装について、プロセスに由来する環境負荷物質排出量を推算するためのモデルを構築した。さらに、ライフサイクルアセスメント、リスクアセスメントを用いた環境・健康影響評価を行った。モデルと一連の評価手法を用いた環境配慮型プロセス設計手法を提案した。
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