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2013 年度 実施状況報告書

生物多様性保全に向けた規制強化による効率的な保護区の配置

研究課題

研究課題/領域番号 25740048
研究種目

若手研究(B)

研究機関東京農工大学

研究代表者

赤坂 宗光  東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (70446384)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード生物多様性保全 / 自然保護区 / GIS
研究概要

本年度は、主に以下の2つの事項について研究を進めた。1)本課題を実施する上で根幹をなす、自然保護区の分布および絶滅危惧植物の空間情報について、データベースの構築行った。自然保護区としては、国立公園、国定公園や自然環境保全地域、森林生態系保護地域、国設鳥獣保護区、等の国が設定する実質的に生物多様性保全が可能となる区域を幅広く対象とした。都道府県が設置する区域のうち、県立自然公園についても同様に空間情報を整備した。絶滅危惧植物の分布の元情報は、日本植物分類学会が作成したものを許諾を得て、全てのデータを標準二次メッシュ単位に集計したものを、本課題で用いるフォーマットに整形した。また一部情報が不明確である区域については、直接現地において専門家のヒアリングを行った。2)対象とした7保護区域の計16区分を、各二次メッシュにおける絶滅危惧植物の2000年から2012年までの局所絶滅率を指標とし、一般化線形呼号モデルおよび階層ベイズモデルを用いて、実質的に絶滅危惧植物の保全が図られる区域(「実質保護域」)と、保全への寄与が低い地域(「低寄与域」)に分類し、整備した空間データに反映させた。これにより次年度実施する、優先的に規制強化が望まれる区域の抽出の基盤が整備できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予定通り、基盤となるデータベースの構築と、保護区の区分の分類までほぼ完了させることが出来た。国設の自然保護区と併せて、県立自然公園についても地種区分データも作成する予定であったが、県立自然公園の境界域データを用いた解析で、県立自然公園の絶滅危惧植物保全に対する寄与が低いことが明らかとなったため、本データについては、地種区分を特定せずに解析を進めることとした。

今後の研究の推進方策

「低寄与域」を一定面積、規制強化し「実質保護域」とする仮定した際に、「実質保護域」に生息地が含まれることになる最大の種数を、焼きなまし法等のアルゴリズムを用い、規制強化する面積ごとに解析を進める。該当する研究課題において、卓越した研究成果を有する オーストラリア The University of Queensland の研究チームを訪問し、先進事例や技術的な助言を受けて研究を遂行する。これにより優先的に規制強化が望まれる区域の抽出をすすめる。なお、絶滅危惧植物の特性の情報整備も予定通り進める。

次年度の研究費の使用計画

本年度ワークステーションの購入を予定していたが、別途借用が可能でとなったことにより次年度使用額が生じた。
次年度、借用したワークステーションの保守部品および計算処理速度強化・安定化のためのパーツの購入することを検討している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 保全優先湖沼・モニタリング優先湖沼の選定手法の検討と適用:水生植物を例に2014

    • 著者名/発表者名
      赤坂宗光,西廣淳,高村典子
    • 学会等名
      日本生態学会第61回全国大会
    • 発表場所
      広島国際会議場
    • 年月日
      20140314-20140318

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公開日: 2015-05-28  

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