研究課題/領域番号 |
25750010
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研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
齊藤 ゆか 聖徳大学, 児童学部, 准教授 (20406747)
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研究期間 (年度) |
2014-02-01 – 2017-03-31
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キーワード | 潜在ボランティア / ボランティア経験 / 生涯学習機関 / インタラクティブ / 人材育成 / コーディネート |
研究実績の概要 |
(1)日本福祉教育・ボランティア学習学会(2015年、山口大学)にて、「『潜在ボランティア』が活動に参画する条件と環境要因」のタイトルで研究報告を行った。「潜在的ボランティア」(日本人の約4割)が,どのような条件と環境を整えれば活動に参加・参画するのか、それらの質的な要因分析を構造的に明らかにした。 (2)学校教育(教員養成系大学)の視点から、次の2点の研究を行った。第一に、ボランティア経験が教育実習に及ぼす効果と期待について展望した。第二に、「課題探求能力」を高める「教育実践演習」のあり方を考える手がかりとして、学校教育で扱う「社会」と生涯学習(ボランタリー社会を含む)で扱う「社会」の相違を明示した。 (3)シニアの観点から、『コーディネーター必携 シニアボランティアハンドブック-シニアの力を引き出し活かす知識と技術-』(2016年発行、大修館書店)にて、「第2章シニアボランティアの活躍」について論記した。ボランティアのニーズや実態を明示した上で、シニアにとってのボランティアの意味や活動に導く要因を提案した。 (4)ボランティア・市民活動支援組織の現状とこれからを分析する手がかりとして、全国社会福祉協議会及び日本NPOセンターを対象とした全国調査(2015年実施、全国社会福祉協議会編)を行った。調査研究員の一人として調査設計及び分析を行った。主たる分析箇所は、「ボランティア・市民活動のコーディネート業務を行う専門職員の配置、運営委員会等の設置と協働の活性化」についてである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は、「「潜在的ボランティア」を対象に,どのような条件設定と環境を整えれば活動へ導くことが可能か,構造的に究明し,実現のためのステップを提示することである。これまで子ども、学生、高齢者等の「潜在的ボランティア層」に対する現状把握を断片的に行ってきた。また、どのような条件と環境を与えれば,「潜在的ボランティア希望者」が活動に参加・参画していくことができるのか,質的な要因分析を行ってきた。 以上から、研究はおおむね順調に研究は進展しているものの、計画以上とは言えない。多くの調査によって情報収集はしたが、それらすべての分析を終え、学会報告・論文投稿に至っていない内容が多数山積している。
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今後の研究の推進方策 |
今後、最終目的に沿って、研究成果報告(学会発表及び論文投稿)を積極的に行いたい。そのためには、次の3点を研究の推進方策とする。 ○「潜在的ボランティア希望者層」を生涯学習の観点から捉え直すこと。 ○「自発的・生産的な生涯の構築」ができる社会の実現に向けたアクションプランや実現のためのステップを提案すること。 ○「ボランティア活動を通したアクティブライフの構築支援方法論」を提示すること。
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次年度使用額が生じた理由 |
大学の所属の変更により、研究に必要な備品等の再購入が必要となった。
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次年度使用額の使用計画 |
物品として、ノートパソコン、プリンター、ビデオ、カメラ等を購入する予定。 最終的な研究を推進していくための人件費、報告書を作成する予算、郵送費等が必要である。
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