本研究は,大麦の内在性デンプン分解酵素β-アミラーゼに注目し,米と混炊する麦飯において米粒に付着する大麦β-アミラーゼの米粒内局在等をイムノブロットや免疫染色法を用いて明らかにし,麦飯の炊飯における糖生成機構について有用なデータを蓄積するとともに,従来困難とされている酵素局在や挙動を解析し得る実験手法を提案することを目的とした。 麦飯の炊飯過程において60℃までの所定の温度で米,大麦,炊飯液を分離して検討したところ,浸漬中に溶出したβ-アミラーゼが米に付着していたこと,40℃で最も多く付着していたことなどが明らかとなった。
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