アジアの発酵食品から分離されているさまざまな微生物を用いて米発酵物を製造し,その成分分析および生理活性を評価した。いずれの発酵物においても未発酵物と比較してポリフェノール,アミノ酸含量,還元糖量などの含有量が増加しており,微生物による活発な代謝活性が生じていることが示された。特に2種のRhizopusを用いた発酵物では高値を示した。生理活性評価では,抗酸化活性および脂肪分解活性が発酵によって有意に上昇することを明らかにし,特にMucor cillcinellodesを用いた発酵物において顕著であり,これらの生理活性を有する新規米発酵食材を開発するためのスターターとして有望であることが示された。
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