研究課題/領域番号 |
25750051
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
田中 守 高知県立大学, 健康栄養学部, 助教 (00612350)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 抗アレルギー作用 / 牛乳由来ペプチド / 食物アレルギーモデルマウス / RBL-2H3 / アナフィラキシー評価 / 脱顆粒阻害 |
研究概要 |
本研究では,食物アレルギーモデル実験系を用いて,細胞培養系で明らかにしたカゼイン由来ペプチドHAQ(His-Ala-Gln)の抗アレルギー作用の評価,さらに,アレルギー症状の抑制メカニズムを解明することを目的として実施した。卵白リゾチーム(LHE)感作マウスを用いて,14日間のHAQペプチド継続投与による血清中LHE特異IgE及びIgG1産生,ならびにLHE投与後のアナフィラキシー症状に与える影響を検討した。アナフィラキシー評価の指標として直腸温とスコアを測定した。結果,LHE感作マウスを用いた実験においてHAQペプチドの継続投与による各種抗体産生の低下は認められなかったもののアナフィラキシー症状の抑制傾向が認められ,動物実験系においても抗アレルギー効果を有することが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では,食物アレルギーモデル実験系を用いて,細胞培養系で明らかにしたカゼイン由来ペプチドの抗アレルギー作用の評価,さらに,アレルギー症状の抑制メカニズムを解明することを目的として実施した。平成25年度においては,まず始めに食物アレルギーモデル実験系の確立,次いで1)アレルゲン吸収阻害評価,2)抗体産生評価,3)アレルギー症状抑制効果の3つの評価を行い,in vivoでのカゼイン由来ペプチドの抗アレルギー作用を明らかにすることとした。現在までの達成度としては,平成25年度に計画していた項目の1)アレルゲン吸収阻害評価を除いた項目を計画通り進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度に得られた結果を基に,アレルギー症状の抑制メカニズムを明らかにする。具体的に,14日間のカゼイン由来ペプチドHAQ(His-Ala-Gln)の継続投与後の食物アレルギーモデルマウスであるリゾチーム感作マウスへのアレルゲン投与による門脈血及び消化管(胃,小腸,盲腸,大腸)中に含まれるアレルゲンの定量やサイトカイン量等を指標として,HAQペプチドのアレルギー症状の抑制メカニズムを明らかにする。
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次年度の研究費の使用計画 |
交付申請書作成時に計画していた物品費の経費が多くかかった一方で、旅費、その他の経費が少なかった。その差額により16,287円の次年度使用額は生じた。 今年度に生じた16,287円は物品費としての使用を計画している。
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