個々のプリン体化合物に着目し、腸管吸収や肝臓での尿酸代謝における差異を定量的に解析することで、新たな尿酸値上昇リスク評価方法を確立するために、HPLCを用いて各種プリン体を一斉分析可能な方法の確立を目指した。確立した22種類のプリン体(ヌクレオチド、ヌクレオシド、プリン塩基を含む)一斉分析法を用いて、ヒト肝癌由来細胞HepG2細胞を用いたプリン体の代謝動態評価系およびヒト大腸癌由来細胞Caco-2細胞を用いた小腸膜透過性評価系を構築した。本評価系を用いて尿酸値上昇リスクが高いとされる食品成分による影響について評価した結果、プリン体の小腸透過性よりむしろプリン代謝動態への寄与が認められた。
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