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2016 年度 実施状況報告書

認知科学に根ざした鑑識技能学習システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 25750093
研究機関徳山大学

研究代表者

時津 裕子  徳山大学, 福祉情報学部, 教授 (90530684)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2018-03-31
キーワード鑑識技能 / 知覚学習 / 認知科学
研究実績の概要

資料を直感的に早く正確に分類(同定)する「鑑識技能」の獲得は様々な専門領域で求められている。しかし考古学のように、体系的な学習法(教育法)が確立されていない領域では、技能の獲得には先天的な資質を必要とするとの誤解もあり、学習の途上で断念してしまう者が多い。本研究の目的は、このような学習者に対し、万人が持つ知覚学習システムを利用した利便性の高いトレーニングプログラムを提供することである。
最終年度である本年度の計画目標は、これまで主として線画・写真等の二次元情報を素材として開発を行ってきた学習プログラムに(1)三次元情報を導入することで現実の学習場面により近づけ、(2)細部の調整を経た上で、(3)パッケージ化と配布を行うことであった。
まず(1)の目標を実現するためには、遺物写真を原材料として3Dモデリングを行う技術の確立が必要であった。当該技術については、昨年度に鹿児島国際大学(於:中園聡考古学研究室)にて研修を受け、ソフトウェアPhotoscan(Agisoft社製、3Dモデリング用)および撮影機材等の導入までが完了していたが、実用に供するためにはさらに入念な練習作業が必要であった。そこでまず、遺物写真の撮影とモデリング練習を繰り返し行った。
(2)以下の目標については、私的な面において予期せぬ事態が発生したことから、着手できなかった。遺憾ながら、研究期間延長の申請を行うことで、次年度以降の課題とした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

家族の急死に伴う葬儀、遺品整理、住居の清掃・引き払い等の諸作業を、遠方の研究代表者自宅と往復しながら進める中で疲労が蓄積し、ヘルペスへの感染、持病(甲状腺機能亢進症、気管支喘息)の悪化等の体調不良が重なった。
上記事由で遅れた授業・入試関係の業務等の学務を埋め合わせ、また同じく遅れる個々となったゼミ学生の卒業研究指導をやり遂げるのが精一杯の状況となり、今年度は本研究活動への着手が著しく遅れてしまった。

今後の研究の推進方策

これまで遺物の二次元情報(線画・写真)を素材として開発を行ってきた学習プログラムに、素材として新たに3Dモデリングされた遺物を加える。
その上で細部の調整を行い、パッケージ化し、配布の準備を完了する。

次年度使用額が生じた理由

肉親の急死や自身の健康状態の悪化など私的な事情のため、研究作業の遂行が著しく遅れてしまった。そのため今年度は、学習素材の作成、調整のための実験データ収集、プログラムの配布に伴う費用を支出することがなかった。

次年度使用額の使用計画

以下を予定している
①学習素材の作成費 52万円(撮影、3Dモデリングに伴う人件費:2名(7000円)×30日)、国内旅費10万円)、②プログラムの調整費(実験データ収集費) 15万円(被験者謝礼:3000円×50名)、③プログラムの配布に伴う費用 10万円(プレス代・郵送費)、④文具購入費 8万円

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] 三次元情報が心とモノの研究にもたらすもの2017

    • 著者名/発表者名
      時津裕子
    • 雑誌名

      季刊考古学

      巻: 140 ページ: 印刷中

    • 謝辞記載あり

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公開日: 2018-01-16  

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