本研究では装飾古墳の保存、すなわち装飾が描かれた石材表層の保存のために、石材の劣化要因である石材表面での結露の発生を抑制することを環境解として、墳丘封土の被覆状況が古墳内部での結露性状におよぼす影響について検討した。また、実際に整備が進められているガランドヤ1号墳では、既に墳丘封土が失われていることから、外界気象条件の変化に応じて石室内空気と外気の間で換気を実施するなどして、熱の取り込みや石室内部で発生した水蒸気の排出をおこない、石室内部での結露発生を抑制する環境の制御法について検討したものである。
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