地球温暖化によって高緯度域の積雪量が減少し、気温を上昇させ、気象場に影響を与える。それらの大きさやメカニズムを明らかにするために、地球システムモデルで予測された、ユーラシア北部における将来の積雪変化の特性や積雪―アルベドフィードバックの解析や気候モデルによる感度実験を行った。 予測されたユーラシア北部の積雪変化の特徴は、冬季のシベリアでは積雪量が増加する傾向にあり、それ以外では減少する傾向を示した。特に、春季の積雪減少が顕著であり、この時期のアルベド減少の効果が気温上昇や大気場に与える影響が強いことが分かった。さらに、植生変化もアルベド減少の重要な要因であることが示唆された。
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