本研究では,これまで手がけた内陸地震と海溝型地震の震源モデル化研究を基に,応力降下量に関する検討を行った.次いで,M6からM9クラスに至る超巨大地震群を対象とし,地震規模に応じた海溝型地震の強震動予測レシピを試作した.海溝型地震の場合,短周期震源は長周期震源に内包されることが多いが,超巨大地震になると短周期震源は長周期震源の端部に位置する事例が見受けられる.そのため,短周期震源の応力降下量と面積を,長周期震源のそれらのN倍および1/N倍にモデル化することにより,震源パラメータと短周期レベルの総和を満足する広帯域震源モデルを提案した.
|