本研究の目的:予察実験用プラットフォームの完成
(内容)平成26年度に引き続き、予察実験用プラットフォームの改良と機能追加を行った。主にシステムを構成する予測検証結果のページの機能を実装し、検証結果をWebに表示できるようにした。(意義)事前予測を公平、公正、かつ持続的に行えるようにするための具体的な整備を完了した。このプラットフォームによって、統計学に基づく地震予測のコミュニティが行っている地震発生予測実験の「事前予測」を地震先行現象に基づく予測モデルでも行えるようになった。具体的には、このプラットフォームでは、モデラーは将来の予測情報しか登録することができない。また、モデラーが地震先行現象に基づく予測モデルの予測情報を登録すれば、モデラーにその内容がメールで自動送信され、登録内容がWeb上に公開される。よって、登録内容はモデラーが本当に「地震が起きる前に予測をした(事前予測)」ことの第三者的証明となり、これまで事後予測同然にしか公表されなかった地震先行現象に基づく予測モデルにつきまとっていた問題「モデラーによる予測のチューニングの可能性」が払拭されることになり、科学的信頼性が得られることになる。そして、予測期間後の予測モデルの検証結果は「とにかく予測が当たったか当たらなかったか」を客観的に判断する直接的な情報となる。(今後の展開)本当の事前予測を実現する便利なツールとして活用してもらえるようアウトリーチを行っていく。
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