本研究は、バングラデシュにおいて頻発する竜巻等のシビアローカルストームを時間的に高分解能に観測し、その詳細な構造の把握と予測に資する知見を得ることを目的とする。平成26年5月に9例のシビアローカルストームを観測し、1分間隔という極めて時間的に高分解能な精度でシビアローカルストームの通過に伴う風速の上昇、強い下降流である冷気外出流による気圧の上昇(メソハイ)、気温の急激な低下などを捉えることができた。今後は、これらの観測データと現地気象局より入手した高層気象観測データも併せて詳細に解析することで、地上から上空までのシビアローカルストームの構造についての総合的な実態把握を進めていく。
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