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2014 年度 実施状況報告書

触診機能と機械的切除ラインナビゲーション機能を備えた低侵襲肺がん切除システム

研究課題

研究課題/領域番号 25750183
研究機関東京大学

研究代表者

安藤 岳洋  東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90648700)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード手術デバイス / ステープラ / 肺がん
研究実績の概要

本年度は新しい肺がんの部分切除デバイス(ステープラ)の試作を中心に行った。新しいステープラに必要な機構要素は以下のように挙げられる。(1)胸腔鏡下手術での使用が可能である、(2)切断面と腫瘍の十分な距離を確保できる、(3)交換不要である、(4)空気漏れしない、(5)組織を把持する、これらの要求仕様に対応する機構を提案手法に組み込んだ。そこで本研究ではペン状である縦型ステープラを提案した。このデバイスには、(A)組織の把持、(B)組織の縫合、(C)組織の切断、(D)新しい針の補充、(E)先端の一定距離移動、と5つの機構が必要となる。本研究ではこれら要素の中で(A)組織の把持、(B)組織の縫合、(D)新しい針の補充に焦点をあて、試作機として作製、評価実験を行った。
一次試作機では針打ちと針補充に関する動作確認を行った。そして、一次試作機により打ち込んだ針の締結力を既存のステープラと定量的に比較した。実験方法としては、布2枚を縫合により固定した後、下の布1枚を固定した状態で上の布を秒速1mmで持ち上げ、そのとき針にかかる力を、フォースゲージを利用して計測した。
針打ちの実験では、針を打ち出す際に大きな摩擦力がかかり、指の力だけでは打ち出せないと分かった。また、組織対応厚としては、一次試作機本体とアンビルの間に薄い組織を数枚重ねて針打ちを行ったとき、1~4mmの組織縫合に成功した。
本年度で開発した試作機は1つの針だけが打ち出される使用だが、今後は6針を切断用刃物の両側に設置して、一般的な手術用ステープラと同様の気密性を持った縫合・切断を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新しいステープラの基礎的な知見が得られたことから、おおむね順調に進展していると思われる。

今後の研究の推進方策

本年度と同様に新しいステープラの開発を行っていく。本年度で開発した試作機は1つの針だけが打ち出される使用だが、今後は6針を切断用刃物の両側に設置して、一般的な手術用ステープラと同様の気密性を持った縫合・切断を目指す。

次年度使用額が生じた理由

想定よりも安い物品発生したため

次年度使用額の使用計画

前年度と同様に加工費にあてる

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ステープラ型肺がん部分切除デバイスに関する研究2015

    • 著者名/発表者名
      中村亮介, 安藤岳洋, 小林英津子, 佐久間一郎
    • 学会等名
      2015年度精密工学会春季大会
    • 発表場所
      東洋大学
    • 年月日
      2015-03-17 – 2015-03-19

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公開日: 2016-06-01  

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