組織浸透性や薬剤保持・徐放性などに優れたナノマテリアルを、医薬品の送達デバイスとして活用しようとするナノ医薬品は、近年、急速に研究開発とその実用化が進んでいる。一方で、開発されたナノマテリアルの安全性評価や安全性の確保、安全なものへと仕立て上げるための研究は立ち後れている。本観点から当該研究では、ナノ医薬品の有効性・安全性を確保するための評価マーカーの探索・同定を試みた。将来的に、本知見を活用することで、ナノマテリアルの有効性・安全性を研究開発段階で簡便かつ迅速に評価する「予測・評価創薬」システムの確立に資する基盤情報の集積を目指す。
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