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2013 年度 実施状況報告書

費用対効果指標である質調整生存年(QALY)算出のための効用値測定尺度の検討

研究課題

研究課題/領域番号 25750195
研究種目

若手研究(B)

研究機関新潟医療福祉大学

研究代表者

泉 良太  新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (80436980)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード効用値 / EQ-5D / HUI3 / 項目反応理論 / 脳卒中
研究概要

対象者は脳卒中患者526名であった.効用値は,EQ-5D-3Lで0.55±0.25,EQ-5D-5Lで0.52±0.26,HUI3で0.19±0.34であった.識別力については,EQ-5D-3LとEQ-5D-5Lともに移動の程度,身の回りの管理,ふだんの活動で高値を示し,痛み/不快感,不安/ふさぎ込みで低値を示した.HUI3では視覚,聴覚で低値を示し,移動,手指の使用,認知,疼痛で高値を示した.
尺度特性曲線については,EQ-5D-3Lではθが-1と1付近で傾きが急であるが,その他の範囲では傾きが緩やかであった.EQ-5D-5Lではθが-1から1付近で傾きが急であった.HUI3については全体を通して傾きが緩やかであるが,θが-3から1.5付近までは若干傾きが急であった.尺度情報曲線については,EQ-5D-3Lではθ=-1のときに最大値13.1,EQ-5D-5Lではθ=-0.6のときに最大値22.5,HUI3ではθ=0.5のときに最大値8.7を示した.
本結果により,効用値尺度であるEQ-5D-5L,HUI3は脳卒中患者の健康状態の広い範囲で計測できることが証明された.ただし,尺度によって項目の中に識別力が低いものも含まれるため,その場合にはその項目があることで尺度全体の信頼性が低下することを意識する必要がある.また,脳卒中患者の評価時にはEQ-5D-5LとHUI3を同時に用いることにより,健康状態の広い範囲で精度の高い結果を表せることが示唆された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成25年度の研究計画として,3月までに500件のデータ収集予定であったが,現在500以上のデータ収集が終了している.また,平成26年度に予定していたデータ解析ならびに学会発表についても一部ではあるが実施することができた.以上より,おおむね順調に進展していると判断した.

今後の研究の推進方策

交付申請書に記載した計画通り,平成26年9月までに合計1000件のデータ収集を行う.その後,データ解析を行い,学会発表,論文作成,研究協力病院への研究成果報告を行う.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 脳卒中患者におけるEQ-5D-3L,EQ-5D-5L,HUI3の 測定特性の検討‐項目反応理論分析を用いて

    • 著者名/発表者名
      泉 良太,他
    • 学会等名
      第8回医療経済学会
    • 発表場所
      学習院大学
  • [学会発表] Comparison of three utility measures using item response theory analysis in stroke patients

    • 著者名/発表者名
      Ryota Izumi, et al.
    • 学会等名
      第14回日本QOL学会
    • 発表場所
      国立感染症研究所
  • [学会発表] Comparison of three utility measures using item response theory analysis in stroke patients

    • 著者名/発表者名
      Ryota Izumi, et al.
    • 学会等名
      20th Annual Conference of the International Society for Quality of Life Research
    • 発表場所
      InterContinental Miami Hotel
  • [学会発表] 項目反応理論を用いた脳卒中患者における EQ-5D-3LとEQ-5D-5Lの比較

    • 著者名/発表者名
      泉 良太,他
    • 学会等名
      第1回QOL/PRO研究会学術集会
    • 発表場所
      京都府立総合社会福祉会館

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公開日: 2015-05-28  

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