研究課題/領域番号 |
25750214
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
小栢 進也 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学部, 助教 (90611426)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 筋骨格シミュレーションモデル / 内側膝圧迫力 / 変形性膝関節症 / 歩行 / 内反モーメント |
研究概要 |
まず始めに、研究で用いる筋骨格シミュレーションモデルを作成し、その妥当性を検討した。対象を健常成人として、歩行の運動学、運動力学データを計測した。筋骨格シミュレーションモデルでは、一側下肢に4セグメント、3関節、42筋を作成した。筋腱複合体は収縮要素、並列弾性要素、直列弾性要素をもつヒルモデルを用い、筋の長さや収縮速度によって発揮張力が異なるモデルとした。なお、筋断面積、至適筋長、羽状角は過去に報告されている値を用いた。このモデルを用い、シミュレーションモデルで求めた筋活動量と、表面筋電図で計測した筋活動量を比較した。その結果、シミュレーションモデルでの筋活動量は表面筋電図による筋活動と一致する結果となり、シミュレーションモデルの妥当性を確認した。 脛骨大腿関節内側部にかかる圧迫力(内側膝圧迫力)は変形性膝関節症を進行させる要因と考えられている。内側膝圧迫力を計測することは困難であるため、これまで内反モーメントを調べることで間接的に内側膝圧迫力を議論してきた。しかし、筋骨格シミュレーション解析では、計算式によって内側膝圧迫力を推測することができる。そこで、健常高齢者を対象に歩行動作の運動学、運動力学データ測定から、歩行時の膝関節モーメント、内側膝圧迫力を求め、これらの関連性を検討した。その結果、内側膝圧迫力は内反モーメントおよび屈曲モーメントと高い関連性を認めた。このことより、内側膝圧迫力を議論するには内反モーメントだけでなく、屈曲モーメントも調べる必要があることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
順調に測定、解析は進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今後高齢者の膝関節機能との関連性を検討する必要がある。 現在、超音波を用いて膝関節の機能評価を実施してるところである。
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次年度の研究費の使用計画 |
機器の購入価格が変更になり残額が残った。 次年度使用額は6000円とわずかであり、筋電図の電極など消耗品に使用する。
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