研究課題/領域番号 |
25750235
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
谷野 元一 藤田保健衛生大学, 藤田記念七栗研究所, 助教 (70631753)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 脳卒中 / 歩行 / 関節角度 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は脳卒中患者の歩行分析を行い、定量的な指標を作成し、脳卒中患者の新たな歩行訓練を提案することである。昨年度に引き続き回復期リハビリテーション病棟へ入院した脳卒中片麻痺患者の歩行分析を行った。脳卒中患者をStroke Impairment Assessment Set(SIAS)の麻痺側運動項目のHip-Flexion Test、Knee-Extension Test、Foot-Pat Testの合計点(0-15点)で重度麻痺群(0-5点)、中等度麻痺群(6-10点)、軽度麻痺群(11-15点)の3群に層別化した。歩行分析より、麻痺側立脚初期(初期接地から荷重応答期)、麻痺側遊脚期の最大膝関節屈曲角度を算出した。麻痺側立脚初期の最大膝関節屈曲角度は重度麻痺群では14.2±2.8度、中等度麻痺群では17.3 ±4.1度、軽度麻痺群で18.0 ±5.4度であった。麻痺側遊脚期の最大膝関節屈曲角度は重度麻痺群で28.3 ±8.4度、中等度麻痺群が36.9 ±8.1度、軽度麻痺群が37.3 ±9.9度であった。麻痺側立脚初期および遊脚期の最大膝関節屈曲角度は重度麻痺群が、中等度麻痺群および軽度麻痺群と比較し有意に低値であることが分かった。 今後はこれらの結果をもとに、電子関節角度計とフィードバック装置を用いた歩行訓練を行い、その治療効果を確認し、定量的な指標に基づいた歩行訓練を確立していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
脳卒中患者の麻痺側立脚初期と遊脚期の膝関節屈曲角度が算出できたが、脳卒中患者での歩行訓練の検討には至ってないため。
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今後の研究の推進方策 |
脳卒中患者での歩行訓練に実施可能な、関節角度計の位置を確定させるため、健常者で貼付位置の確認を行う。その後、脳卒中患者で電子角度計とフィードバック装置を用いた歩行訓練を行い、その治療効果を確認する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた備品の購入に至らなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度の使用金額と合わせ、研究遂行に必要な物品費および旅費に使用する予定である。
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