研究課題/領域番号 |
25750240
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
研究機関 | 京都橘大学 |
研究代表者 |
阿波 邦彦 京都橘大学, 健康科学部, 助教 (60633344)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | リハビリテーション / 肺がん葉切除術 / 健康関連QOL |
研究概要 |
現在、我が国における死亡原因の第1位は「がん」であり、年々増加傾向にある。そのため、周術期における適切な介入が望まれているが、早期退院のため、術後の運動耐容能や健康関連QOLなどを長期的視点で検証した報告は少ない。そこで肺がん患者の胸腔鏡下手術(以下VATS)前から術後6ヵ月間の運動耐容能と健康関連QOLなどを測定し、長期的に経過を観察する取り組みを開始した。その結果、術後1ヶ月において、健康関連QOLの身体機能などの低下がみられ、6分間歩行距離も低下することが示唆された。一方、精神機能においては有意な低下は認められなかった。またその後においても、1部の症例に、術前までの回復が困難である症例がいることがわかった。VATSは侵襲が少ないため、早期退院が慣例となっている。しかし、対象によって長期的なケアが必要となる場合があることが示唆された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度の計画は、肺がん葉切除術による健康関連QOLの変化とその要因を客観的基準で明らかにすることである。概ね、必要データを取得している。しかし、対象者数が当初の予定よりも若干少ないことで、多変量解析などを用いて詳細な分析ができなかった点が課題としてあげられる。
|
今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策として、さらに施設の研究協力者と十分な議論を重ね、現在の連携をもって推進していく。26年度は、25年度の計画を継続し、対象を増やしていくとともに、在宅プログラムの開発を検討していく。なお、対象が予定より満たない場合は、近隣の施設にリクルート範囲を拡大する。
|
次年度の研究費の使用計画 |
研究協力者との協議の結果、体組成計を計上しておらず、次年度使用額が生じている。 26年度における必要備品ならびに研究旅費などに使用する予定である。
|