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2014 年度 実績報告書

足底への振動刺激に対する姿勢応答の刺激部位による違い

研究課題

研究課題/領域番号 25750244
研究機関森ノ宮医療大学

研究代表者

中 正美  森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 助教 (90636383)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード足底の感覚 / 立位位置知覚
研究実績の概要

足底中足骨骨頭部からの感覚情報は立位位置の知覚において重要な役割を担う。閉眼立位において、足底中足骨骨頭部へ高い周波数(20-100Hz)の振動刺激は身体の後方傾斜を生じさせる。この姿勢応答は、身体が前方へ傾斜したという錯覚に対する補償応答であると考えられている。平成26年度には、中足骨骨頭部の最大加圧部位への振動刺激において、比較的低い周波数(10Hz以下)では、補償応答とは逆の前傾応答が生じることを報告した(Naka, Fujiwara, Kiyota, 2015)。この結果は、立位姿勢制御における感覚情報の統合・処理が、その感覚情報の強度によって異なる可能性を示唆する。
加えて、平成26年度は、感覚情報の立位位置の知覚における役割の足底部位よる違いを検討した。平成25年度に確認した中足骨骨頭部下の圧分布と足底接地面に基づき、刺激部位による姿勢応答の違いを、中足骨骨頭部下の最大加圧部位とその前後で比較した。振動子の直径は1.2cm、周波数は60Hzとした。各部位5試行ずつ負荷し、応答の割合を算出した。
健常成人(平均24.1±5.6歳)17名が実験に参加した。足底中足骨骨頭部への振動刺激に対して姿勢応答を示した被験者数は15名であった。残りの2名は、いずれの部位への刺激に対しても応答を示さなかった。以下に15名の結果を示す。最大加圧部位では、後傾応答、前傾応答、応答なしの試行の割合が、それぞれ88.0%、2.7%、9.3%であった。最大加圧部位の1.2cm前方ではそれぞれ66.7%、13.3%、20.0%、1.2cm後方では50.7%、20.0%、29.3%であった。中足骨骨頭部下の最大加圧部位は、その前後の部位と比べて、振動刺激に対して補償応答が生じる割合が高かった。このことから、立位位置知覚において、最大加圧部位が重要な役割を担うことが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Postural responses to various frequencies of vibration of the triceps surae and forefoot sole during quiet standing2015

    • 著者名/発表者名
      Masami Naka, Katsuo Fujiwara, Naoe Kiyota
    • 雑誌名

      Perception

      巻: 44 ページ: 39-51

    • DOI

      10.1068/p7738

    • 査読あり
  • [学会発表] 立位位置の前方移動に伴う中足骨骨頭部下の足底圧分布と中足骨位置の変化2014

    • 著者名/発表者名
      中正美,藤原勝夫
    • 学会等名
      日本健康行動科学会第13回学術大会
    • 発表場所
      目白大学
    • 年月日
      2014-08-30 – 2014-08-31

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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