健常成人を対象に、足底前足部に振動刺激(振幅0.5mm、周波数60Hz)を負荷し、姿勢応答を評価した。刺激部位(直径12mm)は、 両足の(1)立位における中足骨骨頭部下の最大加圧部位、(2)その前方部位、(3)後方部位とした。これらの部位は、各被験者の立位時の中足骨骨頭部下の圧分布と足底接地範囲に基づいて決定した。最大加圧部位への振動刺激は、その前後の部位への刺激と比べて、高い割合で身体の後方傾斜(補償応答)を生じさせた。このことから、安静立位時の立位位置の知覚において、最大加圧部位が重要な役割を担うことが示唆された。
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