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2013 年度 実施状況報告書

感圧ウェアによる感情認識手法の開発と高齢者見守りシステムへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 25750260
研究種目

若手研究(B)

研究機関石川工業高等専門学校

研究代表者

越野 亮  石川工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (90369968)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード行動認識 / 機械学習 / ライフログ / コンテキストアウェア
研究概要

本研究では高齢者が洋服を着るだけで見守りができる安否確認システムを目指している.本年度は活動的か非活動的かの2つの状況を考え,機械学習による着用者の状態認識を試みた.ここで着てもらう洋服は感圧導電性繊維で作られた「感圧導電性衣服」であり,計測する箇所は服の伸縮が大きいと考えられる関節付近として,左肩前,右肩前,左肩後ろ,右肩後ろ,左ひじ,右ひじ,左腹部,右腹部の計8箇所を選んだ.10分毎に行動と感情を記録し,10分間は同じ行動を続けた.記録したデータから行動認識するためにHuman Activity Sensing Consortium (HASC) が公開している行動情報処理ツールであるHASC Toolを用いた.HASC Toolを用いることでデータ編集,特徴量抽出,ラベル編集,機械学習,大規模データ処理を行うことができる.計測結果から特徴量として平均,分散,最大値,最小値,周波数成分を抽出した.ノルムからサンプル数256個とした平均と分散を抽出した.最大値,最小値はノルムからサンプル数を64個として抽出した.ノルムのサンプル数を256 個としてハミング窓をかけ,高速フーリエ変換により周波数分析を行った.周波数分析の結果から,2 の階乗ごとの周波数で4つの範囲に分け周波数成分を抽出した.以上のようにして,感圧ウェアからの計測値から平均,分散,最大値,最小値,4つの周波数成分の合計8つの特徴量を抽出した.機械学習の手法としては,SVMやニューラルネットワークなど様々な方法を用いたが, 最も精度が高く認識できた手法は決定木であり,適合率0.99,再現率0.96,F値0.97となり,高い精度で認識することができた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ハードウェアとソフトウェアや認識する手法などシステム一式は完成しており,あとは実験を行うのみであるため

今後の研究の推進方策

認識結果から,活動的か非活動的かという2つの状態を決定木を用いた機械学習を行うことで,かなり高い精度で認識することができた.認識する状態の種類を2つだけに設定したこと,活動的と非活動的という活動の種類の違いが大きな2つの状態を選択したことにより高い精度を得たと考えられる.計測対象を1人としたが複数人の状態を認識する場合は,人により活動的か非活動的かの認識が変動すると考えられるので精度は著しく下がると考えられる.
本研究では認識できるかどうかを明らかにすることに重きを置き進めた.そのために認識する状態を少なくし,特徴量抽出や機械学習を容易に行うためにHASC Toolを用いた.今後は認識する状態数を拡張し,決定木以外の認識や,学生の集中度計測や老人の見守りなどのアプリケーションへの活用を試みる.

次年度の研究費の使用計画

年度末に行く予定だった学会に出席する予定であったが,年度末に業務等でいろいろ予定が入り,出席することができなかったため。
学会等で研究成果を発表する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 感圧導電性衣服による活動状況の認識

    • 著者名/発表者名
      山本晃平、越野 亮
    • 学会等名
      日本経営工学会北陸支部・学生研究発表会
    • 発表場所
      金沢

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公開日: 2015-05-28  

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