本研究では,教員養成段階で育成する実践的指導力の具体的事項として,運動の構造について理解することと適切な相互作用行動を営めるようになることを位置づけ,実践的指導力の育成を意図した教員養成カリキュラムの成果を検証することを目的とした。 まず,教員養成段階の学生を対象として実施した模擬授業において,矯正的かつ具体的なフィードバックを生み出す源になり得る「つまずきの原因」「つまずきの解決策」「よりよい指導法」「技術的ポイント」といった記述数の増加がみられた。また,それらを活用した「指導ことば」の特徴として,擬音語や動きを随伴的に引き出す言語,比喩による「指導ことば」を用いる傾向がみられた。
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