2008-2013年の国際親善女子車椅子バスケットボール大阪大会に出場した日本,オーストラリア,カナダ,アメリカの延べ235名の女性選手の競技環境とアスリート生活の解明に取り組んだ。その結果,日本は諸外国よりも「練習場所の確保や移動,競技に専念できる環境,トイレ等の設備,指導者・仲間・情報の不足」に苦労していることがわかった(p<.05)。しかしながら「親の介護との両立,育児との両立」等に対する困難や苦労は,日本と諸外国との間に有意な差は認められなかった。障がいがあることと女性であることという“二重の障壁”のうち,女性であることに関する“障壁”については,日本と諸外国に差異は見られなかった。
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