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本研究では，実際の雪面を滑走するスキーヤーの運動計測と得られた実滑走情報を用いたシミュレーションモデル開発，運動解析を行った．スキーヤーの運動（関節角度等）は慣性センサ・地磁気センサをベースとした運動計測システムを用いて計測し，雪面反力は6軸力センサを搭載した雪面反力計測システムを用いて計測した．また，滑走軌跡を得るためにGPSレシーバを用いた．実滑走情報からシミュレーションモデルを開発するために必要な運動情報を得るために，非線形カルマンフィルタを用いたセンサ・フュージョンや逆動力学解析を併用し，関節角度，関節トルク，滑走速度を推定した．
推定した運動情報を用いてスキー・ターンの運動解析を行うことにより，カービングターンとスキッディングターンによる運動の特徴の違いについて詳細に明らかにした．スキーヤーの運動だけでなく，スキー板の摩擦や与える操作力に対するターンへの影響についてのモデルを提案した．提案したモデルは，入力する力情報等を変更することにより，滑走シミュレーションに用いることができる．
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