本研究では、トップクラブがその経営において、所属選手の雇用を地域内の様々な組織に依頼し、選手がそれらの組織に所属しながらトップクラブの活動に参加するという選手雇用地域分散型クラブを対象に調査研究を実施した。国内の選手雇用地域分散型クラブの調査結果の分析から、クラブが地域の組織に選手雇用を分散して依頼する際には、大企業/企業ネットワークの影響力の有無が、その方法に違いを生み、大企業/企業ネットワークの影響力を持たないクラブは自ら選手雇用に応じる組織を探す必要があることが示された。同時に、地域活性や地域貢献の文脈から共感を得る中で協力を得ていく必要があることが示された。
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