ヒップホップダンスは、近年急速な広がりをみせているが、客観的な評価方法や効率的な練習方法は明確に定められていない。それらを確立するために、審査員の評価に影響を与える動作特性を抽出することを目的とした。ヒップホップダンスの全身リズム動作において、審査員から高い評価を獲得した熟練者では、頸部の関節運動の位相が他の身体部位に比べ1/4周期程度遅れており、その位相のずれが頭頂部の特徴的な軌跡を表出していることが分かった。また下肢の動きと同期した上肢の周期的な動きが、熟練者の動作特性として抽出された。これらの動作特性が審査員の高い評価に影響を与える可能性が示唆された。
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