持久性運動時の糖,脂質,アミノ酸によるエネルギー源依存度の把握は,競技者にとって有用である。血液,尿,唾液等の生体サンプル内のエネルギー代謝物を,LC-MS/MS装置を用いて,持久性運動中,後の変化を観察した。 フルマラソンや一過性の走運動を行った際,糖,骨格筋分岐鎖アミノ酸,骨格筋・肝の脂肪酸の代謝物について,血液中や尿中の有意な変化を観察できた。また,唾液サンプルを用いた検討では,運動中,後のエネルギー代謝状態の変化を経時的に観察できた。本成果により,高感度分析法が運動中や運動後の持久性運動によるエネルギー代謝状態をリアルタイムに,非侵襲的に観察できる有用な手段となる事が確認された。
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