本研究では、起床時コルチゾール反応(CAR)に着目し、唾液コルチゾールに関する課題を精査して、測定評価方法を確立するため、1)短期トレーニング前後、2)長期トレーニング期におけるトレーニング負荷に応じたCARの変化について検討した。 1)短期間高負荷トレーニングによるオーバーリーチング時には、起床直後の唾液コルチゾール値は合宿前後で有意に増加していた。2)エリート長距離選手のトレーニング負荷と起床30分後の唾液コルチゾール値には、有意な正の相関関係が認められた。これらの結果により、CARは有用なコンディション指標であり、トレーニング負荷が高い選手ほど、その有用性が期待できることが示唆された。
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