本研究課題では時間分解能・空間分解能に優れた脳機能イメージング手法である脳磁図計測を用いて、疲労感の様々な側面に関連する脳磁場活動の時間的前後関係や相互の機能的つながりを明らかにすることで、疲労認知に関わる神経メカニズムの全体像を明らかにすることを目標とした。疲労感の想起(精神的な疲労感および身体的な疲労感)、疲労時の意志決定そして疲労感の予測に関する神経メカニズムを明らかにする研究を行った。これらの研究により、疲労時の意志決定や将来の疲労感の予想には疲労感の想起や自己評価が相互に深く関わっていることが明らかになり、疲労の病態生理を明らかにする上での重要な知見を得ることができた。
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