持久的アスリートは骨格筋細胞内脂質(IMCL)が肥満者と同様に蓄積しているがインスリン感受性が高い(アスリートパラドックス)。それをもたらす運動強度は不明である。運動習慣のない男性(HOMA-R >1.6)15名を対象に運動強度を低強度群(L群:7名)と高強度群(H群:8名)に割り付け5日間連続の運動介入を実施した。介入前後にインスリン抵抗性(IR)をグルコースクランプ法、IMCLを1H-MRSにより定量した。IRは両群ともに介入前後で改善を認め、IMCLはL群では有意な変化を認めなかったがH群では1.5倍に増加した。運動強度は、運動後の骨格筋細胞内脂質量を規定する因子であることが示唆された。
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