研究課題/領域番号 |
25750365
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
中村 恭子 近畿大学, 薬学総合研究所, 講師 (10512197)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 食後高血糖 / caveolin-1 / GLP-1受容体 |
研究実績の概要 |
2型糖尿病における食後高血糖に肝臓での糖新生亢進およびグリコーゲン合成抑制が関与している。申請者は、2型糖尿病発症マウスの食後高血糖に肝臓のcaveolin-1発現低下によるグルカゴン様ペプチド-1 (GLP-1) シグナル系障害が関与する可能性を見出している。 本研究の目的は、糖尿病前段階から発症過程での食後高血糖に肝臓のGLP-1シグナル系障害による糖新生亢進およびグリコーゲン合成抑制が関与することを明らかにし、その分子メカニズムを解明することである。 申請者は、caveolin-1がGLP-1シグナル伝達に重要なGLP-1受容体の細胞内輸送を制御していることから、食後の肝臓におけるGLP-1受容体の局在変化を解析するために、自然発症2型糖尿病モデルob/obマウスおよびコントロールマウスの8週齢において、絶食後、通常食餌を1時間与え再び食餌を取り除いてからさらに1時間および3時間飼育した各マウスから肝臓を摘出し、液体窒素で急速に凍結させた。摘出した肝臓において、細胞質および細胞膜の各分画を得るために、各肝臓のサンプルをProteoExtract Subcellular Proteome Extraction Kitで処理し、各分画を回収した。回収した各分画におけるGLP-1受容体発現について抗GLP-1抗体を用いたウエスタンブロットにより解析を行う。さらに各肝臓のサンプルから凍結切片を作成し、GLP-1受容体局在について解析を行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
やや遅れている理由として、申請者の部局の異動に伴う実験設備の環境および体制の変化がある。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究については、糖尿病発症前段階から発症過程での糖尿病モデルマウスを用いた実験で、回収した食後の肝臓におけるcaveolin-1発現およびGLP-1受容体局在について解析を行う。またマウス肝細胞株であるAML12細胞を入手したので、この細胞を用いて糖新生過程でのcaveolin-1発現変化について詳しく解析を行う。さらに、糖尿病モデルマウスを用いて、肝臓におけるcaveolin-1発現に影響を及ぼす食餌についても検討を行っていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
申請者の部局の異動に伴い実験設備の環境および体制が変化したため、実験においては、RT-PCRによる遺伝子発現解析などといった機器を用いた解析を行うことが困難となったこと、さらに細胞および動物を用いた実験を行える環境作りを行うための準備および整備を行っていたため、計画予定していた実験を行うことが出来なかった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度では細胞および動物を用いた実験が行える環境が整うため、計画予定していたAML細胞を用いた実験および糖尿病モデルマウスを用いた絶食、再摂食の実験を行っていく。
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